稽留流産の手術は入院する病院と日帰りの病院があるようです。
私の通っていた病院は朝から夕方までの日帰り手術でした。
手術なので朝ご飯は食べることが出来ません。
朝の6時以降は水も飲まないでくださいとのことだったので、水を飲むために5時半に起きました。
朝は喉が渇き、さらに季節は夏、水を飲まないで手術終了まで待つのはかなりキツイです。
準備を整え朝病院へ行きました。
外来なので他の患者さんと一緒に待合室で待っています。
こういう時、妊婦さんをみるとやはり悲しい気持ちになります。
【9時半】
再度エコーで胎児を確認します。
気のせいか、前より影が薄くなってしまっている気がしました。
やはり、心拍は確認できません。
出血はしてないとのこと。
棒のようなラミナリアというを入れて子宮口を広げる処置をします。
ネットで事前に稽留流産手術について調べており、「ラミナリアが痛い」と言っている人が多かったので身構えていました。
確かに痛みはありましたが、思っていたほどではなく我慢ができるくらいでした。
悲鳴をあげるほどの痛みを想像していたため、この処置が終わったことでひとまずほっとしました。
ガーゼのようなものを入れてあるので、トイレは行っていいが、それ以外は安静にとのことで病室まで車椅子で移動しました。
【病室で】
病室に入り、手術用の服に着替えます。
下はパンツ一枚で、上は着ていていいとのこと。
必要なものとしては、生理用のショーツ1枚とナイト用のナプキン2・3枚となっていました。
入院手続きの用紙の提出や、手術が終わった後の注意点、飲み薬の説明を助産師さんから受けました。
担当が看護師さんではなく助産師さんだったことがやっぱり産婦人科なのだと、産まれるのも亡くなるのも同じように助産師さんが担当するのだとなんだか実感しました。
熱を測ると37度でした。
私の平熱は36度ほどなので高めです。妊娠した後も高温期がずっと続いていたわけではなく、計る時間帯によって体温は変わっていました。
着替えた後、何もすることもないので、ただボーっとベットで横になっていました。
しばらくすると、点滴が始まります。
点滴をするのは、卵巣嚢腫の手術を受けた以来のことで、あの時のことを思い出しました。
一晩中痛くて眠れず、救急として親に送ってもらい夜中に痛み止めの点滴をしたこと。
それでも心は休まらなかったこと。
点滴の太めの針がチクッと刺さります。
「もうこんな痛みを味わいたくない」
そう心から思いました。
手術前にはトイレを済ませておきます。
手術の前にはお尻に麻酔の注射も受けます。
この注射はかなり痛かったです。
そして、ストレッチャーで手術室まで運ばれていきます。
ただ、天井をみつめていることしかできません。
明るいライト。
車輪のガラガラという音。
いよいよ手術だというのにまだ現実を受け入れられない自分もいました。